ほしいもの

金曜日に、『何か欲しいものある?』と母に聞かれた。
わたしが来月20歳を迎えるので、欲しいものがあったら買ってあげる。とのこと。

わたしは、必死に頭を働かせた。
ほしいもの、ほしいもの…。何かあったかな…。

あれ、意外と思い浮かばないな。

コスメ…と思ったけど、親に買ってもらうようなものでもない気がしたのでやめた。そういうのは、自分で買ったほうがいいような気がするので。

私の頭の中を一番占めている、本がいい。と答えた。
しかし、却下された。

母いわく、『形に残るものがいい』のだそうで。わたしが飽き性なのを知っているから、母は読んだらすぐに売ってしまうと考えたようだ。うん、確かに送る側の気持ちになってみるとそうかもしれない。

じゃあ、どうしよう。

わたしはまた、必死に頭を働かせた。

おや、やっぱり思い浮かばないぞ…。

それから、色々と考えてみたけど、浮かんできたものは『親に買ってもらうほどでもない』のがほとんどだった。

ふと思った。
ほしいもの、とは何だろう。

頭を必死に働かせて、『欲しい』と思ったものは、本当に欲しいものではないと思った。

そういうものは、考えればいくらでもうかんでくるから。それなりの理由をつければ、『ほしいもの』にはなる。

人からよく見られたいから、みんなが持っているから、あの人がおすすめしてたから。これもなんか違う気がする。

他人と比較して、『ほしい』と思った物は、もはや、ほしいものでも何でもないと思う。ただの、見栄っ張りだ。

無理矢理引っ張り出してきて、買ってもらったとしても多分モヤモヤするだろうからモノではないものを買ってもらおう。

というわけで、母には『現金』か『Amazonのギフトカード』でよろしくと言っておいた。

わたしには、それくらいがいい気がするのだ。

おわり